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知られざるスモールマウスバスの生態と真実

知られざるスモールマウスバスの生態

最近、関東の川にもスモールが増えてきて、いろんなバスが釣れるようになりました。本場アメリカのようで実にバサーにとってはいい環境ですね!

そんな風に語りかけられることがありました。本当にそう思ってます?

 

案外知られていないスモールマウスバスの歴史

日本にブラックバスを持ち込んだのは実業家(にして遊び人)の赤星鉄馬。当時持ち込まれたのはノーザンラージマウスであったといわれています。バスの寿命はおよそ10年前後ですから、1925年に芦ノ湖にバスが移植されて90年以上経った今、ラージマウスに混じってやってきたスモールが繁殖し始めたと考えるのは無理がある。ということは、この20年程度で何者かが意図的に流した、入れた、と考えられます。

 

抑えておきたいスモールマウスバスの生態と功罪

スモールマウスバスは寒冷地の魚で、極寒の五大湖でも釣れるバスとして人気です。スプーンを投げて遊ぶ冬のゲームフィッシュですが、日本の環境、特に関東あたりですと、1月、2月にはスポーニングを開始します。すると、ラージより先に大きくなりますから、春先に卵から孵ったラージの稚魚をエサにドンドン増える。鯉やフナはラージの卵を狙いますが、それはオスバスが(比較的)守ります。一方、稚魚となって巣立ってしまうと、オスバスの管理から離れる。離れたところを、スモールの稚魚が食べてしまうわけです。結果、その水系のラージはドンドン減っていきます。アメリカのような高緯度にある巨大な湖でもない限り、住み分けはほぼ不可能。遠くない未来、バスの種類がまるごと入れ替わります。

 

このことを知らない釣り人が、数年程度の魚種の混在をよろこんでいる。一番水系に気を配り、知っていなければならない人間がこの有様なのですから、釣りに興味もない大多数の人々はさらに無関心でしょう。これでは生態系や環境が守られるはずがないのです。

 

別にバスに限った話ではありません。ライギョも同様に減少しています。止水域が中心のライギョは梅雨ごろから産卵に入ります。つまり、バスが先に卵から孵っているので、ライギョの稚魚を食べてしまう。全国で調査したわけではありませんから、実態がどうかはわかりません。わかりませんが、少なくともこうして生態系の単純化が起こる可能性があるわけです。という話をすると、「バスしか釣らないから関係ない」といった風で、常々歯がゆい思いをしております。

 

そんなバスしか論者でも、アメリカナマズがかかると露骨に嫌な顔をしたりします。外道だから嫌なだけかもしれませんが、このように外来生物界隈では環境に適した者が勝つわけです。それも圧倒的に勝ってしまう。バスは死魚を食べることはまれで、卵や残飯などは口にしないと一般にいわれておりますが、アメリカナマズはゴミ袋でも軽石でも、鉛のシンカーでも釣れます。それぐらいなんでも口にする魚で、チャイニーズカープ同様に雑食性。バスやライギョにとっての脅威です。もちろん、国内在来種などは駆逐されうる危険な種です。

 

生態系保護などと口にすると、どうにも「ええかっこしい」な感じがして落ち着かないのですが、これ以上ない、生涯忘れられない感動を与えてくれる釣りを末長く楽しむためにも、考えていかなければならないことなのではないかと思います。

ぜひ以下もあわせてお読みいただければ幸いです。

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