フィッシングコラム

ルアーゲームは人間の証明を求める釣り

以前、旧フィッシングウェル内でこのようなことを述べた際、多大なご批判を賜りました。人間が偉いとでもいうのか、魚をいじめて楽しいのか。中には、お前のようなのが人を殺すんだ。そんなものまでありました。しかし、私はこの考えを変えることはありません。「釣れないときは、魚が考える時間を与えてくれたと思えばいい」そんな格言もありますが、私は20年以上ルアーフィッシングを見つめ、釣れない日はあれこれ思案にふけってきた結果、この考えにたどり着いたわけです。

間違って欲しくないのは、釣り場において、魚と人の間に上下関係などはないということ。魚のホームグラウンドで、活き餌ではなくルアーという人間の小賢しさの骨頂を用いて戦いを挑む。相手の土俵で戦って勝つからこそ、勝利を実感でき、自信になる。ただそれだけのことです。苦心惨憺(くしんさんたん)して得られる感動体験と、確約されたり、人工的に用意された達成感とどちらがいいのかというところにも繋がってくる話です。私はビデオゲームも世間一般からすれば相当の腕前(大会等にも出るほどに)ですが、ただ用意されたゴールに向かって得られる感動は釣りには遠く及ばないと感じています。人工物ではなく、人の力が未だ及ばない圧倒的な自然物に挑むことが、冒険心や探究心をくすぐり、ともすれば殺伐たる日常から解放してくれる。そんな感情は人間しか持ち合わせないものだと思っています。それを表現する適当な言葉が存在しないので、「人間の証明」としただけなのです。

もちろん、魚に対して「どうだまいったか」と思うこともあります。しかし、それだけではないということです。このコラムを読んで、少しでも釣りに興味を持つ、明日行ってみようと思う人が増えることを願ってやみません。

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コメント

    • トリケル
    • 2017年 10月 20日

    尊敬します

    • 目先の釣果を追う、というのももちろん釣りです。
      釣りをハンティングと考えるか、ゲームと考えるかの差ですね。
      どちらでも確固たる信念があればいいと思いますよ。
      楽しいのが一番ですから。

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