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延べ竿バスクラブ発足につきまして(追記中

なぜ延べ竿でバスゲームが行われてこなかったか

単純にダサいから。そして、卑怯だというイメージだけが根付いたからです。マス釣りにミミズを使うなんて「土ン百姓(どんびゃくしょう)のすることだ」とは、開高健の言ですが、まあ、そういうことです。私もそう思います。田舎者、農家さん、釣り人のスタイルへの差別性を除けば、概ねいいたいことはまとまっています。つまり、「ルアー(スプーン)」というハンデ戦をするから深みがあっておもしろいのに、エサなんてふざけたことをしてんじゃねえ、ということです。ルアーゲームをやる人間としてはそうなんですけれども、時代は流れ流れて、とにかく釣れればなんでもいい、釣りやすいルアーはどれだ、という方向へ進み過ぎました。電動ルアーだの、本物のザリガニのペーストだのを配合したワームだの、もはやエサ以上にエサです。ルアーゲームの本質からだいぶ外れてしまったのに、なぜかエサを使う奴は卑怯という部分だけ残った。まあ、ダサいという主観的な要素を補強するために「卑怯」という要素も足しておけということでしょうかね。アメリカでは普通にバスやパイクをエサで釣りますから、日本だけです。そういうのは「一切許さない」なんていうのは。

 

ファッション性に重きを置いた釣りの世界を形成してしまったからなんですね。アメリカ仕込みの舶来の遊びですから、オシャレな、ナウなヤングがやるものだとして売り込んで、そういう市場にしてしまった。だから、いまさら陣笠被って桟橋に座り、ダンゴを捏ねて置き竿を眺めろなんていえないんですよ。そんなことをいったメーカーは、アングラーに裏切られたと思われて、客が離れてしまうのが怖いから。本も、メーカーもやりたがらないし、できないんです。で、儲からない。

 

民間発祥ではじめるしかない理由

エサと延べ竿でバスゲームというと、当然儲からないので釣具メーカーは一斉に離れていきます。また、スポンサードされているプロ、雑誌も引き潮のように離れていきます。なぜって、道具が売れなくなるから。ルアーの種類ごとにロッドとリールを買ってもらい、5〜10年おきに新モデルをだして、一式買い換えてもらうビジネスモデルが破綻するからです。少なくとも延べ竿でやられると、リールは要らない。ロッドもせいぜい3〜4本で十分ということになりますし、ルアーも買い換えませんからね。これで10年遊ばれては困るわけです。だから、応援してくれません。

 

でも、この釣りがダサいとか、卑怯とか、つまらないなんてことはないんです。そういうことにしようとしているのか、そういう考えの人だけがバス業界にいるのかは全体を仔細に調査したわけではないので断言もしにくいのですが、卑怯だのダサいだのといっている人に聞いてみてください。ロクにエサ釣りもしたことがない人がほとんどですから。50オーバーのランカーを100本取っても、サビキの小アジ釣りはおもしろいですし、生シラスを塩茹でして鈴なりに提げ、五目釣りをやらかすのは楽しいですよ。やったことがないか、上記のように「ファッション性」や「道具自慢」といった、「釣りではないなにか」や「釣りのまわりにくっついている天ぷらの衣みたいなもの」が好きなだけだったりする人に、釣りの在り方を云々されるいわれもないでしょう。

 

釣りが好きなら堂々とエサで釣ってください。延べ竿を振り込んでください。あなたが歴史と文化を作ればいいんですから。

 

バスゲームが遊漁となるために

釣りはヘラにはじまり、ヘラに終わる

昔からこういわれているのに、延べ竿でバスをやろうという人はいません。おもしろいのに。おもしろいのに……などといいながら、私もルアーで釣ることが多いのでいえた義理ではないのですけれども。ただ、延べ竿だからこその深みというものがあるんです。仕掛けの工夫や、定点で釣ってキャストしないからこそ、バス以外も同時に釣れるという気軽さがあります。延べ竿での釣りでルアーフィッシングにも深みが増すこともありますので、ぜひとも検討してみてください。

 

バス釣りを遊漁としてのゲームフィッシュに

いま、最大の問題となっているのが、バスゲームのフィールドの減少であることはいうまでもないところだと思います。どの釣り人も、ライターも、口を揃えて釣り禁止と害魚論による排除に頭を悩ませていると語ります。

 

延べ竿によるゲームフィッシングが確立されれば、ヘラブナ同様に自然の環境をそのまま用いた半管理釣り場のようなものも可能でしょう。遊漁権を確立したり、会員制の池にすれば安全面やゴミ問題も大きく前進するでしょう。

 

もしみなさんがこういう取り組みをしている、知っている、準備しているなら、私に教えてください。全国的にこの運動を広め、バス禁止にとどまらず、釣りという趣味全体が禁止になることのないよう、取り組んでいきたいと考えています。

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