フィッシングコラム

12ポンドラインは12ポンドに耐えない?ラインの常識について

Sufixフィッシングライン

 特に更新もしないこのブログですが、ちょっとしたコラムと申しますか、最近はじめたばかりの初心者の方や、10年単位でしばらく遠ざかっていた方のために色々書いてみたいと思います。今回は「ライン」、糸についてのお話です。

 

バスフィッシングにおいてラインは、スピニングなら6や8、ベイトで12ポンドくらいが一般的でしょうか。15年前からこの太さは変わっていないと思います。ちなみにラインの太さを表すポンドですが、どういうわけか単位表記は「lb」 です。poundというならわかりますが、なぜlbなんでしょうか。これは、昔の人が1日に食べていたパンの原料になる小麦が453グラムで、それを量る天秤をリブラだかリベラだかいっていたからだそうですよ。今さらという感もありますが、1ポンドは453.592グラム。面倒なので大体450グラムと思っておいてください。

 

それでは本題。アメリカ生まれなバスフィッシングは糸の強さもこのポンドを使います。 ポンドの数字が大きければ大きいほど糸が強くて太く、小さいほど細いわけですね。魚と糸を綱引きのように引っ張りっこすることは稀だと思いますが、10ポンドのモンスターバスが掛かったら10ポンドラインはどうなるか。もつのか、もたないのか。これが今回のテーマです。

 

早速ですが結論です。10ポンドのモンスターが掛かれば10ポンドラインはもちません。え!10ポンドのバスを6ポンドのラインで釣ってるプロがいるのに?と思った方。ドラグやロッドワークで魚の重さを上手く殺し、細い糸で寄せることはできます。ここで問題にしているのは、まっすぐ引っ張りっこした場合です。また、水中では浮力が発生しますから、魚の重さがそっくりそのまま糸にかかるわけでなく、しかし一方で魚の引きも考慮しなければならないわけで、ロッド、リール、浮力、引き……と、勘違いが起こる要素が多分にあるのです。そしてそもそも、10ポンドラインは10ポンドに耐えてはいけないのです。

 

何やらややこしいことになってきましたので、まとめますと、

「10ポンドラインというのは、10ポンドまで耐えますよ!」という意味ではなく、
「10ポンドもたずに切れますよ!」という意味なのです。

 

なんでそんな不良品を売っているのかって?それは、細い糸でデカバスを釣る記録があるから。そして、それを狙っている人たちが沢山いるからなんですね。6ポンドラインで釣った魚の世界記録とか、10ポンドラインで釣った世界記録なんてものがありますよね。この記録を狙っている人たちからすれば、6ポンドラインの強さは6ポンド以下でなければなりません。6ポンドと書いてあるのに、本当は7ポンドまでOKだった!なんてことになれば大問題。ですから、表記のポンド数よりラインはわずかに弱いのです。つまり、任意の負荷に耐えて欲しければ、その負荷よりも太いラインを選ばなければならないということになります。

 

さて、釣り場に行って根掛かりをした経験がある方ならおわかりでしょうが、ラインというのは引っ張りっこしたら、簡単に切れます。あれは糸の途中から切れているわけではなく、結び目が破断して切れている場合がほとんどではないかと思われます。ということは、結び目は弱いといえそうです。

 

となると新たな問題が発生します。その問題とは、理論値と実用(実践)値の問題です。日本とアメリカのラインには表記上のズレがあるのです。日本のラインの表記は引っ張りっこして真ん中で切れたときの強度ですが、アメリカの場合は結び目が破断した際の強さで書かれているのです。日本の途中で破断したときの強さのことを直線強度、アメリカの結び目で破断した際の強度を結束強度などと呼びます。結束強度は結び方によっても差は出ますが、私の愛用するダブルクリンチノットで直線強度の70〜80%程度となります。ラインの結び目はラインにとって一番のウィークポイント。自分で自分を締め上げてしまうわけですから、どうしても傷つき、弱くなります。結び目の強さはライン本来の強さ(直線強度)の3割引とお考えください。

 

結果、結束強度(実用値)を重視するアメリカのラインは、日本のラインより太くなっているのです。実に合理的で実用面に配慮したアメリカらしい考え方です。釣り場に出れば、直線強度(理論値)は机上の空論なわけですからね。テキサスあたりのアメリカンが「この前14ポンドラインがさ~」といったら、日本でいえば20ポンド強のラインをやられたということです。アメリカでは17ポンドあたりもよく使われるようですね。これは日本でいうところの25ポンドになります。向こうではこれが普通なのです。日本の糸の太さは、釣り文化の伝統も手伝って、未だハリスの域なのです。ラインじゃないんです。

 

10ポンドラインは経験上、7ポンド未満の加重で結び目から切れます。フッキングした瞬間にデカバスが走っていたらヒヤヒヤもの。立ち木やテトラに猛突進すれば、その時点で傷がついてなくてもオシマイです。 それどころか日本表記の20ポンドでもあがりません。なにも太い糸を使わせたいがために、適当をいっているのではありません。結び目換算で、日本表記の30ポンドラインは3割引の21ポンドのラインと読み替えることができます。ドラグ3倍の法則というのがありまして、ドラグを上手く設定すればラインの強さの3倍の魚までなら比較的安全に取り込めるという法則があるのです。ここに7ポンド(3kgオーバー)のデカバスが掛かったとしましょう。7ポンド×3=21ポンド。これならファイト中の引っ張りっこでラインブレイクという悲しい結末にはならないわけです。もっとも立ち木にこすりつけられれば別ですが、カバーに逃げ込む前に強引に引きずり出すことができるというのは太いラインでなければ不可能な、大きな大きなメリットです。

 

バスフィッシングはストラクチャーフィッシング、カバーゲームとよくいわれます。それだけカバーにはバスがつくわけです。オープンウォーターで掛かる魚は稀で、ビッグワンを手にしたければ、当然タイトにカバーを攻める必要がでてまいります。そのとき、信頼できる太さ、強さのラインを使っているかどうかで、釣果は本当に変わってくるのです。「これだけ力をかけても切れない」と、「こんなに力をかけたら切れるかもしれない」の間には、途方もなく深い谷があるのです。日本では太い糸は格好が悪いという風潮がありますが、私はせっかく掛けた魚を逃す、ラインやルアーをフィールドや魚の体内に残す方がはるかに格好が悪いと考えます。ラインの表記に関する知識とともに、信頼できるタックルを選んでもらえれば幸いに思います。

 

【蛇足】
昔、池原がビッグバスラッシュに湧いたころ、私も池原に飛んでいきました。そこで投げたペンシルベイトに60はあろうかというビッグバスが飛びかかり、ルアーだけが弾き飛ばされたことがありました。呆然としながらもルアーを回収していると、その60弱の魚の後ろに、もう一回り大きなスーパーモンスターの姿が。あんなシーンを見てしまうとですね、細いラインなんて使ってられないんです。細いラインのせいで手こずって、ビッグバスの警戒スイッチを入れてしまっては、大変です。

 

ところで皆さんはうなぎ釣りなんかはやられますでしょうか。うなぎの仕掛けはタコ糸でこしらえることもあるわけで、あんな細長いだけの魚にそんな強い糸要らないだろ……というくらい強いものを選びます。ナイロン10号(40ポンド)を超えることもあるほどです。これほどまでに強い糸を選ぶのは、ひとえにうなぎがヘビーカバーに潜んでいるからに他ならないわけで、それよりもはるかに引き、カバーに突進する習性のあるバスに、1号や2号の糸を使う方が間違っているといえるのではないでしょうか。

[SUFIX] SUPERIOR CLEAR 1100yad 8,10,12,15,20LB

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価格:2,010円(税込、送料別)

 

Sufixは、アメリカのフレッシュ、ソルトゲームで信頼されるラインです。ラパラ社のグループにあるラインメーカーですので、品質は間違いありません。なお、アメリカ表記ですので、表示されている数字を1.5倍しますと、大体日本表記の太さになります。リンク先の製品は約1000m入りですが、私はアメリカから直接輸入しておりまして、3000mなどを愛用しております。輸入が難しい!という方は、楽天さんなどでお探しいただければ、同等製品があろうかと思います。

 

 

説明不要の最強ラインといっても差し支えないでしょう。耐摩耗性能が抜群で、日本のバスプロとやらが宣伝しているラインがロッドのガイドに5〜6回ラインをこすりつけると破断するのに対し、GT-Rは20回〜30回こすりつけても切れませんでした。極地、特にガイドが凍るような真冬や、砂がつく場所での釣りでは無敵の地位を確立したといっていいのではないでしょうか。高くても国産!という方はGT-Rをオススメいたします。でも、高いからといってずっと交換しないのはダメですよ。

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