ピーターの法則 創造的無能のすすめ
世の中には無能な上司しかいない。そういう声をよく聞くし、実際にそうなのだと思う。ではなぜ、出世すると無能になる、上司になると無能になるのだろうか。疑問に思ったことはないだろうか。本書では、その理由について、明確な仮説を立てるとともに実証を試みている。
無能な上司しかいない理由
なぜ、世の中には無能ども、ついさっきまで同僚だったのに部下のことがわからなくなる上司どもがはびこるのか。答えは単純明快。それぞれの能力に応じて最大限まで出世すると仮定すれば、出世しきった先がその人物の限界だからである。つまり、係長では好成績だったとしても、課長になると無能。だから課長から部長にはならないし、生涯無能課長の誹りを受け、周囲に迷惑をかけて過ごすことになるというワケである。(課長になっても有能なら、部長になると無能の壁がやってくる……の繰り返し)
会社はこの能力限界、つまりは無能の壁に達していない、そのレベルにおいては有能な人間がまわしているといっていい。あの上司は無能だといっているあなたが有能だったとして、あなたが能力に応じて出世すれば、必ずや無能の烙印を押される日がやってくる。
この会社はどうしようもない、自分の力を発揮できない。もっともっとオレは有能なんだ……と、社員を引き連れ独立する人間を何人も目にしてきたが、彼らは「会社」で無能の烙印を押されずとも、「社会」に押されることになる。課長から独立して社長になり、気分は上々だったろうが、無能の壁が容赦なく直撃して2年も経たずに会社を畳んでいたりする。未だかつて、私の目の前から飛び出して行って成功した例はない。6分の0だから、勝率0%だ。同族経営で血がすべてを凌駕するような企業でもない限り、あなたが出世しないのは、無能の壁が直撃していない段階か、直撃しているのに気づいていないからにほかならない。飛び出して成功することは「ほぼありえない」のである。
それでも出世したい、飛び出してみたいというのであれば止めないし、やってみるといい。ただ、前の会社が悪評を流しているにちがいないとかいった妄想に取り付かれ、営業先に飛び入りネガティブキャンペーンを行ったり、我が社の倉庫から盗みを働いたり、夜中に機械を持ち込んで現場をグチャグチャに破壊したり、かつての同僚の子どもを追い回したりしなければそれでいい。もう、止めはしない。どうぞご勝手に、だ。
無能の壁は恐ろしい。世の中は無能で埋め尽くされている。上を向いて生きていれば、あなたにもきっと無能の烙印が押される日がやってくる。私にももちろんやってくる(か、もうきている)。無能の壁から逃れる方法はない。だから怒っても仕方がないのだ。本書を読めばことごとくその理由が理解でき、無能を見つけても心穏やかに過ごせるようになるかもしれない。また、能力限界より前で立ち止まっていた方が、自分のためにも、世の中のためにもなるかもしれない。そんな気にすらさせられる一冊。
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