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モデルAを超えるボーマーファットAが復活?

ボーマーのモデルAといえば、いわずとしれたキングオブクランク。これはクランクベイトの基準として考えるべきアイテムで、この釣りを習得しないことにはシャローもディープクランキングも身にならないといってもよい、と私は考えています。かつては、これを巻いていれば2時間で30本、1日で100本などということもあったわけですけれども、そんな体験がクランクの基本を教えてくれたとことあるごとに思い出しております。

 

ボーマーファットA(BOMBER FAT A)の魅力

さて、今回はそのモデルAよりも私が愛してやまないクランクの復活がなされるようだというお話です。このファットA、名前の通り太らせたような形状で、そのなかに細かいラトルが仕込まれております。モデルAは静かに泳ぎながら誘うサーチベイトで、ファットAは敵対心を煽る騒がしい奴という位置付けです。私はこのルアーを、夏場などディープの一等地が限られた状況で、快適な環境から動きたくない大型の魚、水域のボスに嫌がらせをし、口を使って排除させるために用います。休憩中の魚をイラつかせるためには、うるさいくらいでないといけないわけです。ボーマー(プラドコ社)は、ディープクランク、ミドルクランクのいずれもファットフリーシャッドがあるからいらないだろ?とばかりにラインナップから外したのですが、なんという愚策!と怒ったものです。ファットフリーシャッドは確かにディープランナーとして超一級の性能を持ちます。しかし、潜行能力を高めているためファットAほど動きにキレがありません。その辺はこちらをお読みいただくとして、なにより騒がしさを求めている私にとって、ファットフリーでは困るという状況がたびたび起こるのです。

 

(今回ダメルアー扱いで、ファットAの引き立て役になっちゃったファットフリーシャッド君。キミもなくてはならないルアーなのは間違いないから拗ねないでくれ!)

 

画像は新モデルのファイアータイガーカラー。新しいモデルは、モデルAクロームカラーでも採用された、リップまでメタリックに塗装したモデルがあるようです。

なぜリップまで塗装するかですが、このリップを振るときに、上から入ってきた光を水面方向などに反射させることで特にシャローにいる魚に対してアピールできると考えられているからなんですね。単に塗料にドボ漬けすれば手間が減るというわけではないのです。でも、日本に限らず最近は、アメリカでも「手抜きルアー」だと思われて売れないとか。木を見て森を見ず。ルアービルダーがなぜ、メタリックカラーだけリップまで塗装しているのか。その真意を考え、くみ取ってもらいたいものです。ロジカルなルアーマンをめざすなら、ぜひそうすべきだと思いますよ。

 

さて、ファットAがいいというのはよくわかった。それで、どれがいいんだ?品番も色も多すぎてわからん!という方のために。私が使うのは基本的に6番です。カタログなどには6Fと書いてあり、重さは5/8ozとなっているはずです。これはモデルAの6Aとの対比で使い分けをするためにここからはじめたからお気に入りというだけでなく、これより浅いものはシャローAやスクエアA、モデルAの3/8ozに任せ、深いものはファットフリーシャッドに任せるので、原則不要というだけです。みなさんのルアーの基準で品番は前後するのは当然ですし、そうあるべきでしょう。ですので、ファットAといえば5F(3/8oz)だろ!というのも当然アリです。

 

次にカラーですが、私はファイアータイガー、オックスボウ(ブルーバックチャート)、チャートリュースベイビーバス(ブラウンバックチャート)、クローム(シルバーメタリック)などを使います。ボーンカラーはクリアな水域でならアリ。逆に沼のようなマッディで浅い場所ならクロウフィッシュ(赤いザリガニ)もアリです。このあたりを基準に、ぜひみなさんの好み、フィールド、釣りにあわせてお選びください。